精神障害者と貧困問題、雇用されている精神障害者の平均年収は100万~199万円という実態。

人間には、外見でパッと見てわかるケガや病気や痛みとは別に、見えない痛みや苦しみが存在する。

その不可視な苦しみこそが、実は貧困者への差別や無理解の根源なのではないのか。

引用:貧困の多くは「脳のトラブル」に起因している

まさにそうで、外傷が見えないからこそ「正常じゃね?甘えじゃね?」という認識を持たれてしまう可能性が高い。

そして、精神疾患も同様に、貧困と密接な関わりがあります。

 

 

ルポライター鈴木大介さんについて

ルポライターの鈴木大介さんは社会的な弱者に焦点を当てる方です。

彼は脳梗塞を患った体験から取材相手に寄り添った取材のできる貴重な方。

彼はもともと健常者の状態で社会的弱者を取材するルポライターでした。

ところが実際に自分が脳梗塞を患ったことにより、図らずも同じ立場から取材できるように。

「わかったつもりでいた自分が恥ずかしい」という記述のある本書は健常者にも障害者にもオススメできる1冊になってます。ぜひご一読ください。

印象的な文章を引用しておきましょう。

なるほど、原因が脳梗塞だろうと何だろうと、結果として「脳が壊れた」(機能を阻害された)状態になっているならば、出てくる障害や当事者感覚には多くの共通性や類似性があるようなのです。

そんなかつての取材対象者たちを思い浮かべると同時に、僕は猛烈な後悔に襲われることになりました。というのも、「その辛さ」は健常だった僕が想像していたものよりも遥かに大きく、長引くもので、取材記者としての僕は本当にそれを「分かった振りをしてきただけ」だったということに気づかされたのです。

さらに当事者自身がどう辛く感じているのかは、言語化が極めて難しく、他者にその辛さを説明することが困難なのだということも痛感しました。

これでは、仕事を失うこともあるでしょうし、家族の理解がなければ家庭崩壊も容易に招いてしまうかもしれません。なにより苦しいのに分かってもらえないというのは、本当に辛い経験です。

 

僕自身、以前当たり前のようにできたことが出来なくなっている苦しさに対して、周囲から「考えすぎ」「気の持ちよう」と言われることが、何よりも苦しく悔しいことです。

こともあろうに医療関係者から「僕が思うに鈴木さんは高次脳じゃない」と言われたことすらあります。その場で激怒して暴れていれば(高次脳の症状に易怒=「激高しやすくなる」があります)まだしもだったのでしょうが、僕は軽度ゆえに必死にその感情を自制し、その後その人物に対しては一切心を開いていません。

幸いにも病院では僕の障害を一二〇%くみ取って一緒に戦ってくれるリハビリの先生が力強く支えてくれましたが、もしあの医療関係者が僕の家族だったら……誰も理解してくれる人が身近にいなかったら……考えるだにそれは地獄です。

苦しみを他者に伝えられないこと、他者によってその苦しみが「ないこと」にされるのがこんなにも残酷で辛いということも、僕が今回高次脳という障害の当事者となって初めて知ったことでした。

 

長年多くの障害者に触れてきた彼でさえも、実際になってみないとその辛さを理解できなかったと言っています。

当事者がどう辛く感じているのか言語化しにくいということは私も強く感じています。

よく、「うつ状態」をどういう状態なのですか?と聞かれます。

うつを経験したことのある人たちの間では「地球の重力が何倍も強くなったような感じ」と言えばとても納得していただけるんですよ。

でもこれ、本当に経験したことのある人にしかわからないようです(笑)

 

 

ルポライターとしての表現力にあふれていて、病状を伝える上で私も参考になった1冊でした。

もともと健常だった筆者が、障害者となって苦しんでいく過程は、自分の過去をなぞっているかのようで読み応えがありました。

健常者にも是非、読んでもらいたいです。

 

精神疾患も貧困と密接な関係がある

精神疾患になると、働くことはまず不可能です。

私が患っている双極性障害2型という病は、人にもよりますが精神疾患の中では比較的軽いほうです。

うつ病との違いは? 双極性障害(躁うつ病)を大まかにつかもう!

2016.07.25

それでも、働ける人というのはごくごく一部なようで、職につけたとしても、給料はほとんど出ません。

 

 

最多は200万~299万円です。

家族を持つと考えるとかなり厳しい数字であることが分かるかと思います。

障がい別でも大きな開きがあり、身体障がい者では年収200~299万円が最も多いが、精神障がい者では年収100~199万円が最も多い。

精神障がい者は2人に1人が給与収入200万円未満で生活している。

引用:障がい者の年収は200万~299万円が最多

しかもこれが精神障害者となるともっと深刻な状況です。

100万~199万円。

 

精神障害者と結婚について

コストの低い田舎に移住すれば、1人で何とかやっていける数字ですが、結婚はほぼ無理と考えてもいいでしょう。

もちろんいまは共働きが当たり前の時代ですから、協力してもらえればいいだけの話なのですが……。

悲しいことに、経済力が結婚の判断材料の1つになっていることは間違いないので厳しいでしょう。

双極性障害患者は結婚できないのだろうか?

2016.06.08

 

例えば双極性障害という病ならば、気分の浮き沈みがとても激しい病気ですから、症状の強い方であれば、結婚生活もままならないかもしれません。

喜怒哀楽が異常に激しいのに、理解してもらえないという現状もあります。

 

どれだけ近くにいても、理解されていない可能性があるということ

私はお仕事の関係である女性とテレビ電話をしたことがあって、その人の言葉が強く印象に残っています。

Aさん
双極性障害と躁うつ病って違う病気なんですか?
ほっしー
いや、同じ病気ですよ!昔は躁うつ病だったんですが、今は双極性障害という名称に変わりました!
Aさん
そうなんですね!私の元カレが躁うつ病だったんですよ~!
ほっしー
おお~!やっぱり大変でした?喜怒哀楽とか激しかったんじゃないですか?
Aさん
そうですねぇ~。大変でした(苦笑い)でも、それが病気の症状だなんてわかりませんでした。彼の性格なのかな?と思っていましたw

 

元カレさんの感情の起伏を聞いてみると、結構重いなというのが正直なところで、双極性障害1型じゃないかなと思いました。

それでも!彼女という近い存在の人でさえも!ある意味では理解されてないということです。

確かに、浮き沈みの激しい病気ではあるものの、外傷はありませんし、異常にハイテンションに思えてしまうだけかもしれません。

 

しかし、当人はその裏で、「またやってしまった……」と苦しんでいる可能性が高いです。

双極性障害の病前性格は明るくリーダー気質な人が多いとされていますから、空気を乱すことに対して責任を強く感じるでしょう。

理解されないことによって、より病状は悪化してしまうということです。

 

双極性障害はハイテンションとうつ状態が長引くと、脳の認知機能が低下し、正常値まで回復しなくなってしまうという説もあります。

回復しなくなる場合も…。 双極性障害は治療が長期化すると脳にダメージを受ける。

2016.06.27

 

貧困から少しでも脱するヒント

これまで述べてきたように、精神障害は外傷がないために無理解、偏見の目にさらされやすいです。

経済的に自立することが困難であるために、国の制度や、インターネットを使って少しだけお金を稼いでみるという方法をとることも大切なことなので見ていきましょう。

自立支援医療制度

まだ申請していない方は早急に申請を。

これについては、結構誰でも申請が通ります。

私の地域で、医療費負担が3割から1割になりました。(薬局も同様に)

精神疾患者は要注意!自立支援医療を申請しないと1ヶ月で2510円損するよ!

2015.12.03

私は、年間で30,120円得しているので、必ず申請しましょう。

自治体によって割引額が違いので、各自治体をチェックしてみてください。

 

障害年金

基本的にはどの病気だったら受給できるのかといったものではなく、障害が日常生活に影響していれば受給できる制度です。

年金とついてるだけあって、継続的に給付を受けられるものなので、申請してみましょう。

ただし、これは結構重労働です。

私は時間的なコストも含めると社労士に任せたほうがお得だと考えています。

精神疾患者の障害年金は社労士に任せたほうがいい理由

2016.07.21

双極性障害の人は障害年金を受給しよう!【障害年金の基礎知識】

2016.07.15

障害年金をより確実に受給するために、社労士に電話するときの流れまとめ

2016.07.08

 

クラウドソーシング

障害年金と自立支援医療制度でもやはり生活するには苦しいでしょう。

今はネットで手軽に稼げる時代なのでクラウドソーシングを利用するといいでしょう。

スキルも必要ありませんし。

精神疾患者に向いている仕事は在宅ワーク。経験、スキル0でも稼げる。

2016.04.27

また、ポイントサイト等のようにクリックしてりゃOKなものと違って、立派な仕事なので、社会復帰の礎になってくれるものだと私は考えています。

 

生活保護

どうしようもなくなったら生活保護というセーフティーネットもあります。

生活保護を受給することはずるくもなんともありませんよ。

最低限の文化的生活が保証されていますので。

結局文句を言う人というのは、生活保護だろうが何だろうが文句をいうのであなたが気にする必要は1つもありません。

 

平成30年の法改正で精神障害者が救われるのか?

スーツ 星野良輔


正直、精神障害者に対しる偏見がはびこっている状態で、雇用義務化されてもなぁ……というのが正直なところ。

また、精神障害者も健常者に対して異常なほど嫌悪感を抱いていたり、臆病になっていたりします。

両者のわだかまりをなくすことが急務と言えますが、そう簡単に埋まる溝ではありませんね。

 

平成30年に精神障害者の雇用が義務化されることは経済的に良いことですが、日本社会のプラスになるのか?と聞かれると正直疑問です。

社内の人間関係が悪化してしまうというのは大いに考えられることですから……。

もちろん、理解ある会社であれば、労働力にはなるのですが、一度理解されないと障害者側が思ってしまうと厳しい面があるかと思います。

 

私は障害者雇用のことについてハロワできいたら、

ハロワ
え?障害者雇用ですか? …隠して普通に働いたほうがいいですよ(小声)

って言われちゃいました。なんだかなぁって感じですよね。

当時は障害者雇用専門のエージェントとかあるの知らなくて、苦労してたなぁ…。