死にたくなっても旦那とペットがいるから思いとどまれる

どうも、双極性障害と戦うブロガー星野 良輔(@hossy_FE_AP)です。

双極性障害体験談インタビューも第5弾となりました。

多くの方にお話を伺うことができて嬉しいです。

 

今回お話を伺ったSさんですが、自分で自分をコントロールするためにいろんなことをしてきたんだなぁというのが印象的。

とても聡明な方で、勉強になることも多かったです。

お楽しみあれ!

 

 

双極性障害の体験談

双極性障害の診断を受けてどれぐらいですか?

Sさん
2010年にパニック障害→うつ病 2013~2014年に双極性障害として治療開始。

適応障害も疑われていたが、明らかな躁状態が認められたために診断が変わりました。

 

うつ病から双極性障害に診断が変わる人は本当に多いです。

なぜ双極性障害は見逃されてしまうのか、こちらの記事にまとめているので参考にどうぞ。

うつ病の診断を受けている人が双極性障害かどうか見極めるポイント5つ!

2016.08.02

 

私も最初は適応障害で、そのあとうつ病、そして双極性障害という流れ。

最近はまたうつ病かもしれないねぇなんて、ふらふらしている状態ですw

 

双極性障害以外に何か精神疾患はありますか?

Sさん
特に無いと思います。

電車などで過呼吸になることがあるくらい。

 

電車で過呼吸はなかなかつらいと思いますが……💧

 

双極性障害の前に何か診断が付いてましたか?

Sさん
パニック障害、うつ病。 適応障害の疑い。

 

過呼吸といえば、パニック障害の体験談もありますよ〜!

パニック障害の発作で、駅員に雑に扱われてしまい、電車に乗ることが怖くなってしまった。

2016.05.09

 

過呼吸は経験したことがありませんが、電車の中で起きてしまうと心に深い傷を負うことは容易に想像できますよね。

その割に、軽視されているような気もしますが……。

 

最近の体調はどうですか?

Sさん
躁状態というほどの強烈なものはなくなり、上がっても軽躁状態くらい。 動けなくなるようなうつ状態は増えました。

今の病院に移るまでは、なんだかんだ仕事はできていたので混合状態が長かったか、ラピッドサイクルだったのかもしれません。

うつ病の時は睡眠薬を飲んでいたが、今は過眠で活動時間が減っているのが不満。

 

お話を聞いているとなかなか過酷な状況なようですが、お仕事は続けられているそうな。

私はうつ状態になってすぐに仕事を辞めたのですごいですよね。

 

ラピッドサイクラーとは?

躁とうつを頻繁にくりかえすラピッドサイクラー ラピッドサイクラーは抗うつ薬によって作られるケースが多いラピッドサイクラーとは、1年に4回以上の抑うつ、躁状態または軽い躁状態の病相をくりかえすことをいいます。

ひどい場合には、軽快する期間がほとんどないくらいに、躁とうつをくりかえします。

引用:姫路 心療内科

 

うつ状態のエピソードを教えてください。

Sさん
動けない。何もできない。今まで好きだったことにも興味がなくなる…ですかね。

「欲」というものがなくなり、激ヤセしました。 一番ひどかった時は、何も感じない。感情まで死んだかのようでした。

少し回復すると思考は出来るようになりましたが、悲観的な考え・妄想ばかり。

自分は必要ない存在と考えるようになり、死にたい。消えたいという気持ちが強く湧いてきました。

 

近くのコンビニに行くだけでもメイクをしていましたが、全くできなくなり、外へ出ることもできない。

食料は彼氏や友人に頼んで買ってきてもらっていました。

枕元にタンブラーを置いて、薬を飲んで寝るだけという生活です。

 

私も相当にひどい状態のとき、上司に食事の世話をしてもらっていました。

枕元にタンブラーと書いてありますが、私の場合は2Lのペットボトルでしたね(笑)

みんな同じような感じなんですなぁ。

 

共通点としてはとにかく何もできないということ。これは経験者しかわからないかもしれません。

 

うつ状態を、健常者にわかりやすく表現するとしたら?

Sさん
体も心も底なし沼に飲み込まれている感覚。 自分を画面越し・モニターから見ているような感覚。自分では動かせない。

 

私が以前していた表現と似ています。

ただこれ、残念ながら健常者には伝わりにくいんですよね……。

私がこれまで読んできた本の中に、わかりやすい表現のものがありました。

39度の熱を出したことのある方はいらっしゃいますでしょうか。

熱は無くて、それと同じ状態が鬱です。

心の風邪という軽い言葉で表現するには、 あまりにも重症すぎると私は思います。

引用:患者自身が語る 双極性障害としての「生き方」と寄り添い方

そうそう、熱はないけど39度でたときの身体の感じ。

とにかく何もできないんですよw

 

躁状態のエピソードをおしえてください

Sさん
・衝動的な自殺未遂。死にたい→よし、死のう!みたいなノリ。(混合状態) うつ状態~普通ではあり得ない瞬発力。

冷静な判断力を失いましたね。 詐欺にあって会ったこともない男性にお金を振り込んだこともあります。20万くらい。

・暴力的衝動

街中で、自分には関係なくても気に食わない行動をとっている人間をみると絡んだり、 (道の真ん中でたむろしてたり、何かに気を取られてちんたら歩いている人間など) 「自分が正義」だと信じて相手を屈服させようとしました。

仕事中、ルール違反をする客には説教したり喧嘩にもなりましたね。 イライラしすぎてソファなど殴ったりも。

特に、スカウトやナンパ、オジサンなどに話しかけられると無視できなくてキレてました。

・自分が一番正しいと思い込む

自分が最低ラインで、自分より劣っている人間は生きるに値しない。 死ねばいい。殺してやりたいと毎日のように考えるようになりました。

・性的逸脱

毎晩違う男性の家に泊まって、そこから出勤。 毎晩違う男性を家に泊まらせる。 殴られるなど危険な目にもあいました。

知り合いの男性に手を出して人間関係を壊したこともあります。

・お金がないと焦り、風俗で働いた

3~4年間 一通りの業種は経験しました。 友人にも何故か言ってましたね(笑) 自分から男友達にHPを見せちゃったりもしてたなぁ。

・ホストへ貢ぐ

今の旦那やその他ホストに500万以上は確実に使いました。1000万はいかないくらいかな。

病気にならなければ絶対に知ることがなかった世界を見ることができたのは、人生経験にはなった。

今の旦那と出会えたので、結果的には良かったのかもしれません。

 

躁状態のエピソードを伺うと、自分の双極性障害2型はずいぶんとしょっぼい躁エピソードだなぁ……と(笑)

もちろん、しょっぼいほうが日常生活の影響も小さいので良いことなのですが。

 

私が注目したのは、Sさんは、最終的には今の旦那と出会えてよかったと思えているところです。

終わりよければすべてよしではありませんが、最終的にプラスに捉えることができているというのは素晴らしいこと。

治療においても、ネガティブな認知を変えていくというところからがスタートなのですよ〜。

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2016.09.05

 

精神疾患でバイト、仕事で苦労したことがあれば教えてください

Sさん
仕事は出来るほうなので、職場や客から期待されるようになります。

それがプレッシャーになったり、うつ状態になって出勤できない。

ドタキャンしてしまう。 謎の体調不良が続き、辞めると治るという繰り返しです。

究極にストレスを感じると、その場で発作がでたり、物を壊したり。

 

双極性障害の特徴はハイとローの波があること。

よって、精神状態が常に不安定です。

Sさんのように、調子の良いときはパフォーマンス高めで働けるけれど、すぐにうつになってやめてしまう。

就職⇛休職⇛退職を繰り返すので、給料も上がらないのです。

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友達にカミングアウトしてますか?

Sさん

カミングアウトしています。 私が元気だったときを知っている人にも、病気になってから知り合った人にも。

リア充アピールの場のFacebookに病名と症状を書いたりもしました。後悔はあまりしてません。結局、Facebook消しましたけど(笑)

会ってる時や、会う約束をするときに変に気を使いたくないし、使われたくない。

 

「そんな風に見えないのにね」とは言われますけど、段々と顔が死んでいくので何となくは理解してくれているみたいです。

遊びの約束をしても、ドタキャンするかもってのは予め伝えているので気は楽です。 でも、疎遠にはなりました。

せっかく誘われても参加出来ないってのはなかなかつらいですね。

風俗で知り合った友人(1人だけ)には、本当に何でも話せます。

 

カミングアウトをできているかどうかは重要なポイント。

理解してもらえているかどうかはともかく、病気の自分を知ってもなお、友人関係を続けてくれている人というのは精神的にも支えになるものです。

友人は数ではなく、質が大事。

人数は少なくてもリアルでは深い付き合いが望ましいですね。

 

治療のために診察以外で自分で行っていることは?

Sさん

・寝る前や、疲れたとき、息苦しい時に自律訓練法。

呼吸法が発作時にも役立ちます。過呼吸も抑えられるようになりました。

・日記

何か思ったときや体調に変化があったときはその都度記録するようにしています。

後日、冷静な時に読み返して分析しています。

 

・双極性障害に関しての知識をつけ、情報を集める。

・生活リズムを保てるようにする。

仕事が在宅なので、一日のタイムテーブルを決めて変化が少なくなるように気を付けています。

・刺激を受けるような場所へ行くときは、安定剤や抗精神病薬などを飲んで意識レベルを下げておく。

友人の結婚式など、沢山の知り合いに会うときなど。 だいたい躁転するからです。

 

 

双極性障害は慣れてくると?w Sさんのように、自分でコントロールできるようになります。

私も大事なイベントがあるときはあえて薬は飲まずテンションを上げていったりします。

 

結婚式や大勢の人に会う時に躁転すると書いてありますが、双極性障害の人は、病前性格として気さくで人当たりのよい人が多いんですよ。

そして人によく気を使う。

その場の雰囲気を盛り上げたりしてムードメーカーを買って出るわけです。

ただし、気は小さいので躁状態にならざるを得ない……と。

悲しいサダメでございます(笑)

 

病院の先生は信頼できますか?

Sさん
今の先生は信用しています。

何を話しても、まずは全部聞いて受け止めてくれるので、自分の状態を客観的に知るためにも何でも話すようにしてますね。

私の性格をある程度は理解してくれていると感じます。

 

処方や治療方針を決めるときに、いったん私にどうしたらいいと思うかを聴いてくれますよ。

ここで、私の発言が問題なければ「それでいきましょう」となり、違うところがあれば私に理解できるように説明して納得させてくれます。

私から提案することもあって、それが問題なければ採用してくれるし、少しでもデメリットがあれば教えてくれます。

双極性障害をはじめとする精神疾患は、精神科医と患者の二人三脚で治療に当たります。

お互いの信頼関係がとにかく大切。

その意味においては、Sさんは良い傾向にあるようです。

 

 

診察の時間はどれぐらい?

Sさん

10分くらいですね。

まずは私がスマホのメモを見せて、先生がそれに対してコメントをくれます。

世間話や軽い人生相談にも乗ってくれるんですよ〜。

 

私はもっと短い……。5分もないかなぁ。

健常者の方に話すといつも驚かれます。精神疾患って、心が落ち込んでるんだよね?話し聞いてくれないの?と(笑)

慣れてしまうとこんなもんだよなと思いますが、確かに短い。

 

Sさんは平均の時間をおっしゃったのだと思いますが、10分は長いほうだと思います。

大抵の主治医は、世間話や軽い人生相談もあしらってしまいそうですからw

 

精神科医はもっとこうするべき!ということがあれば教えてください。

Sさん

今の先生は、私が納得できるまで薬の説明などをしてくれるが、一方的に決めてしまう医師もいました。

医師は薬を処方するだけでなく、何故この薬を出すのか・どのように使うのが望ましいかなど患者に説明する必要があると思う。

薬は自分でうまく使うもので、依存したり振り回されてはいけません。

 

病気との向き合い方や対処法なども、医師が簡単にでも患者に助言するくらいはできるのではないでしょうか。

1人1人の性格まで把握することは難しいと思いますが、「双極性障害の患者」でなく1人の人間として診察してくれるのが望ましいですね。

ネットを使える人なら自分で情報収集も出来るでしょうが、出来ない人・知らない人は薬物治療に頼るしかなくなってしまう。

 

「双極性障害の患者」でなく1人の人間として診察してくれるのが望ましいですね。

この一文が重くのしかかります。

そう、精神科医は、こちらのことを人としてみているのか?と懐疑的になっている方は、すでに主治医を信頼できていません。

 

「自分が人間として見られていない」

そう感じるならば、病院を変えたほうがいいかもしれません。

 

双極性障害になって、利用している国の制度を教えてください(障害年金とか)

Sさん
自立支援医療、精神障害者保健福祉手帳、障害年金 どれも医師が教えてくれました。

病院のソーシャルワーカーに相談し、自分で手続きしました。

制度に関しては、基本的に教えてもらえないそうですね。使える制度を教えてくれてもいいんじゃないですかね〜。

精神科にとって不利になることはないのだから(あるのか?)、マニュアルを作っておいて渡すとか、張り紙を張っておくとか、それだけでも違うと思います。

 

病院にとって不利になること……診断書を作る手間がかかる。ということぐらいではないでしょうかw

自立支援医療制度ぐらいなら、ちゃちゃっと終わるのですが、障害年金となるとやることが多いんですよね。

そのあたりの患者の心理的な負担も考えてくれているのでしょうか?

精神疾患者が在宅ワークや制度を利用してお金を上手にやりくりする方法まとめ

2016.08.18

 

同じ病気に苦しむ人に何かメッセージをお願いします。

Sさん

一日の記録や、何か強い衝動があったとき、何か考えが思いついたときはそれを全部書き出すといいと思います。

Twitterに書いておくだけでもいいかも。 そして、後日でもわりと冷静なときに読み返す。

悲観的な考えが書いてあれば、捉え方を変えて書き出してみる→怒りを感じたことがあれば、何故怒りを感じたのかを考えてみる。

自分の心の動きを分析すると、考え方の癖が見えてきます。

 

コントロールできない病気だけど、自分でコントロールする意識を持つことです。

薬や医師や家族・恋人・友人はサポートはしてくれるけど、結局は自分がどうにかするしかありません。

 

周りのサポートは必要だとは思うが、過剰に期待せず、あれば嬉しいくらいに捉えて、基本的には自分で何でも調べることが必要かと。 期待しすぎて、「理解してくれない…」って状況は良くない。何も進展しません。

自分の躁状態とうつ状態の症状を理解して、何かを決めるときには先生や旦那に必ず相談してから行動するようにしています。

普段の自分を知っている人間が近くにいるかどうかでも、だいぶ変わってくるでしょう。

私の場合は、旦那がだいぶ支えになっています。 旦那がいなければとっくに死んでいるかもしれない。 あとは、ペット。熱帯魚ですけど。

この子たちは私がいなければ生きることができないので、どんなにツラくても死にそうな顔して息切れしながら水槽の水替えとかしています。

今でも死にたくなるときはあるけど、旦那やペットのことを考えると死ねない。

 

  1. 悩みを書き出すことで冷静な気持ちに
  2. 自分でコントロールする!という意識を持つ
  3. 数は少なくても理解してくれる人の存在

 

これらは寛解に向けてもとても大切なことです。

理解してくれる存在は自分ではなかなか難しいところですが、書き出すことやコントロールについては続けていればできるようになります。

私も寛解をするためにいくつものことを試してきました。

その中で有効だったものは下記ページにまとめておりますので、参考にどうぞ!

双極性障害2型、寛解するまでの期間と寛解するために行ってきたことまとめ

2016.05.27

 

Sさんは、双極性障害に関してのブログを運営されています!

 

Sさんのブログ:腐った海で溺れかけている双極性障害な私