発達障害は増えたのではなく、目立つようになっただけ。

ADHDと双極性障害は症状が似ているので、発達障害関係も勉強してみようと思って買いました。

参照:双極性障害(躁うつ病)とうつ病の違いを知っていますか?症状や治療法が全く違います。

この本の中で発達障害と区分けされる目安としては、社会生活に不備が生じているかどうかだそうです。

自分では頑張っているつもりなのに、すべてが空回りしてうまくいかない……という方は、一度手にとって読んでみるといいかもしれません。


また、発達障害の人の体験談であったり、どういう接し方をするのがいいのかといったことを数々の患者を見てきた精神科医の目線で書いてあるので、身近に発達障害をお持ちの方がいる人も読める内容となっています。

本の中で印象的だったところ

オールマイティーな社会

一人ひとりの持つ個性や特性はひとまず置いておいて、なんでもこなせるオールマイティが世界基準!!というスローガンが掲げられる……。

でも、そんなオールマイティな人なんて、いるのでしょうか?

「ある基準に沿わない人は、存在価値がない」となってくると、障害の有無にかかわらずみんな苦しいですし、誰も生き残ることができません。これって、悪循環ですよね。

引用:もしかして私、大人の発達障害かもしれない!?

責め合う前に「お互いさま」と考えると、オールマイティを目指さなくてもうまくいくはずです。

一人ひとりの「その人らしさ」が共存し合う場になれば、障害があろうがなかろうが、どの人も、少しずつ生きやすくなるのではないでしょうか。

引用:もしかして私、大人の発達障害かもしれない!?

確かに現代は生きにくいです。

「個性重視」の社会と言いつつも、最低限の基準がどんどん上がってきているような気がします。

人に迷惑をかけないように生きなければならないという空気が強く。能力が劣っているとされる人たちは、弱者扱いされてしまいますよね。

精神疾患者として、ハローワークに行ったときに窓口の人の表情が渋くなったことからも、社会的弱者であるということが、読み取れるかと思います。

発達障害は増えたのではない

人間は誰もが凸凹の持ち主で、それを「障害」と呼ぶのなら、みんな発達障害と呼んでもよいのでは、と思ったりするのです。

発達というのは、あたかもみんなが同じ道を歩いているように見えるのですが、歩き方はみんな違うし、獲得する力も違う。

知的な能力だけではなく、人間関係の力や記憶力、折り合いのつけ方や融通性や柔軟さなど、みんな違う。

そう考えると、発達障害というのは、その中で、「こういう特徴を持っている人がいますよね」と抽出された特徴に対して名前がついたというわけです。

じゃあ、「歌のうまい人」は「歌上手症候群」、音痴な人は「音痴症候群」などと名前がつくかというとそうなりません。その違いはなんなのでしょうか?

それは、「社会で一緒に生きていく上で、弊害になっているかどうか」なのです。

引用:もしかして私、大人の発達障害かもしれない!?

オールマイティーでなければならないという社会において、一般的に能力が劣っているとされる方の特徴を総称して発達障害という名前が生まれた…と。

確かに、能力が劣っているように見える方を上手に社会で活かすのは、能力が高い人に比べると難しいことは誰にでも分かります。

しかし、「障害者」である。とひとくくりにしてしまうのは、一種の怠慢ですよね。

健常と障害を分けることによって、今の社会はうまく回っています。

こんな人に読んで欲しい

  • 発達障害のことが知りたい
  • 自分は発達障害かもしれない
  • 身近に発達障害の人がいる

心理学やメンタルハック(心の分析、改善)が大好き。

新卒でIT企業に就職 → 半年でうつ病 → フリーランス。

ブログを仕事にして(最高45万PV)お金を稼ぎつつ、本を読み漁ってます。

#うつマッピングの著者です。

詳細プロフィールはこちら

YouTubeチャンネル

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です