そう感じたことありませんか?
私も、自分がうつ状態に陥ってつらい状況でもなお、そう思います。
だから多分この本を手に取ったんでしょうなぁ…。
少し古い本だけど、勉強になった
この本が発売されたのは、1996年。
現在27歳の私が、6歳だった頃ですね。
そうそう、私もそう思ったんですよ。それが、全くそんなことありませんでした。
精神科医の立場的に、細かい制度の変化とかいい出したらさすがに古いところもあるんでしょうが…
自分が診断した患者さんを例に出して、こういった経過を辿った。こうしたことがよかった。これがダメだったといった話が出てきます。
理論的な話も多少あるのですが、経験を元に良い意味で主観的に語られるので、説得力があります。
この本の中で最も印象的だったこと
軽症なうつ病患者で、3ヶ月〜6ヶ月程度で症状が良くなる人でも「おっくう感」というものはずっと残っている。
という記述を見つけました。
そのとき、私の中で「あ…これか…」と言った感情が沸き立ちましたねぇ。
たしかに症状は収まっても、なかなか消えてくれないんですよこの「おっくう感」というやつ。
- なんとなく、家から出たくない。
- なんとなく、友達に会いたくない。
- なんとなく、まだ社会に復帰したくない。
てっきりこの症状は甘えだと思っていたのですが、この本の中で、どの患者にも起こりうることだと書かれていました。
自分の性格のせい、病気のせいにして甘えていると思っていたものが、ただの症状だとわかるとちょっとだけ心が軽くなったような気がします。
うつ関係の本はたくさん読んできましたが、この本には他の本に書いてない面白い指摘がたくさんあって読んでよかった!
こんな人におすすめ
- 軽症なうつ病についてもっと知りたい
- 更年期のうつについてもっと知りたい
- うつ病だけじゃなく、もっと広い範囲で心の病を見ている本が読みたい
- 患者の症例がたくさん乗っている本が好き