嫌われる勇気を読んだことはわかるかもしれませんが、結構内容が濃いので、難しいんですよね。
アドラー心理学に興味があるけど、挫折してしまった…。という声も聞いたことがあります。
今回紹介する本は、そんな嫌われる勇気の前に読むにうってつけの本だと思います。
アドラー心理学とは
人は目標に向かって生きるという、このシンプルな考えをベースに人間の行動や心理を理解しようとするのが、アドラー心理学の基本的態度です。したがって、アドラー心理学では、「その人の目標を知らなければ、その人の行為や行動を理解することはできない」(ドライカース『アドラー心理学の基礎』)という立場をとります。
アドラー心理学については、本を読んでもらうのが一番早いですが、ざっくりというと個人心理学です。
ただ、決して利己的なものではありません。
ここでは詳しく説明しませんが、共同体感覚というものがあって、その辺を読むと個人心理学ではないことがご理解いただけるかと思います。
強烈な目的論
決定論で考えると、家庭が貧しければ結果は同じでなければなりません。しかし目的論で考えると、貧しさは環境の諸要因の一つであり、それに対する意味づけはその人の態度によって異なります。貧しさをひねくれた性格作りに結びつける人もいれば、辛抱強い性格作りに結びつける人もいるわけです。 このように私たちは、経験したことに与える「意味づけ」によって見方を変える存在であり、その結果、人生も変わるわけです。そしてこの意味づけの傾向こそがその人のライフスタイルにほかなりません。
決定論とは、原因論のことです。
例えば私を例にとって話してみましょう。
「私は双極性障害という病になって仕事を辞める事になりました。」
これが原因論です。
「私は仕事を辞めるために双極性障害を言い訳に使いました。」
これが目的論です。
なかなかグサッと刺さってしまいますが、アドラー心理学ではこのように考えます。
ただ、深く読み込んでいくと、それが決して精神論一辺倒で語られているものではないことがわかります。
目的論だけを見て、とてもアドラー心理学はキツくて私には読めないという方もいらっしゃるかもしれませんが、どうか深く読み込んでみてください。
自分の都合で使い分けよう
アドラーには怒られてしまうかもしれませんが、自分に都合の悪いことは原因論でもいいんじゃないかとさえ私は思っていますよ。
さすがに、仕事辞めたくて病気になった言われるのはキツいのでここは原因論でもいいでしょう。
今は寛解していて前向きに仕事に取り組めているので、自分が成長したい分野においては目的論を採用しています。
このように良い部分だけをエッセンスとして取り込めばいいでしょう。
さいごに
自己啓発書として有名な「7つの習慣」やドラッカーのマネジメントの考え方がアドラーを踏襲していると言われています。
自己啓発の源流とも言われるアドラー心理学。まるで哲学のような世界ですが、誰もが幸せになるために考えられた民衆に根ざした心理学です。
是非一度読んでみてください。
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