国立大学を卒業し大手メーカーに障害者枠で就職した僕が、障害者雇用のメリット・デメリットを語る

はじめまして。ヒカルヤと申します。双極性障害2型を患って6年になります。

簡単に経歴を説明すると、高校は田舎の進学校を卒業し、国立大学に入学しました。

ここまでは経歴的には比較的順風満帆だった気がします。

しかし大学1年生の冬、双極性障害2型を発症しました。(当時は病院に行かず、次の冬に再発したため冬季鬱と診断されていました。)

その後は休学、留年を繰り返し、6年半かけてなんとか大学を卒業。この頃には双極性障害も安定し始めていた気もします。

 

そして大手メーカーに障害者枠で就職。

仕事や研修も健常者と変わらないものでした。(待遇は2万ほど給料が低かったです。)

しかし4ヶ月経った頃、双極性障害が再発し頻繁に休むようになったため休職。会社としてはほぼ残業もなかったですし、パワハラなどがあったわけでもありません。

単純に初めての会社として緊張し、疲れが出たとこに再発したんだと思います。

現在は休職中で退職が1ヶ月後に決まっています。

 

 

双極性障害になってから1〜3年の症状

多くの双極性障害2型の方が経験する軽躁状態とうつ状態を2〜3ヶ月ごとに繰り返しました。

軽装状態のときは睡眠が2,3時間で良かったり、買い物衝動にかられたり、他人や友達と必要以上に会いたがったりと、軽躁によくある症状が出ていました。

バイトも掛け持ちをして、大学とバイト以外は寝る時間しかないという生活を送った時もありました。

また1年間の留学を大学時代にしていますが、これを決めたときも軽躁状態であったと思います。

うつ状態のときは学校を休みがちになり、人とも会わず喋らずを続けていました。また過眠や不眠の症状もありました。

 

双極性障害、4〜5年目の症状

大学の講義もある程度安定して出られるようになり、バイトも続けられるようになりました。

医者にはまだまだ焦りすぎないほうがいいと諭されていましたが、自分では安定してきたと思っていました。

 

6年目以降〜障害者枠で就職が決まる

障害者枠で就活したところ、大手メーカーに就職も決まり、4ヶ月はそこで研修や仕事を行いました。

しかしその後、休職して実家の方に戻ってきました。

休職してからは3〜4ヶ月はうつ状態でしたが、徐々に直り今は安定した状態になってきていると感じます。

 

双極性障害になって良かったこと

双極性障害は正直なりたくはないもの。

でもなってみて数年たち、徐々にメリットもあったんじゃないかと今では思ってます。

1.家族や周りの人の優しさを再確認できたこと

一番は家族ですね。最初の頃は兄が鬱を経験していたこともあり、調子が悪いと気づくと、兄がすっ飛んできてくれました。

また最初の頃は「怠けてるんじゃないの?」と言った態度を示していた両親も徐々に理解し、サポートしてくれるようになりました。

両親に関しては兄が大変だったこともあり、どちらかと言うとそれまで僕に関してはほったらかしの面もあったので、親の愛情を感じれた時でもありました。

 

もう一つはすばらしい大学の先生や会社の上司に会えたことです。

その先生や上司も普通の生徒だったら、(良い先生、上司とは言っても)そこまで気にかけないことでしょう。

しかし普通よりも手のかかる僕に対しては、(本当に申し訳ないのですが)最後まで面倒を見てくれました。

 

大学を卒業できたのもその先生がいたおかげだと思っています。

また会社は4ヶ月でリタイアしてしまいましたが、上司の人は最後まで気にかけていただきました。

高校まではある程度卒なく色々とできたと自分では思っていたので、このことに気づけたのは良かったことだと思います。

 

2.少数派の人の苦労について想像できるようになったこと

苦労というのはなってみて、やってみて初めて分かることが多いです。

例えば「親になった人が率先して妊婦や子供連れに電車の座席を譲るようになったこと」があると思います。(その前から譲っていた人はすいません。)

でも健常者、障害者の枠で捉えたときに少数派となった自分は他の障がいや病気について調べることが増え、電車の座席も優先席でなくても譲るようになった気がします。

僕もそうでしたが、まだまだ日本では「こちらが多数派なんだから少数派は我慢しろ」といった声も多い気がします。

そのときに想像力を少しでも多く働かせれるようになれば、僕も少しだけ人に優しくなれるのではないかと思うのです。まだまだ練習中ですが…。

 

ちなみに僕は病気を隠して就活したこともあります。

なので、新卒時に精神障害を隠して就活した場合と障害者枠で就活した場合の違いについて書きたいと思います。

これから就活する学生の方に少しでも有益になってもらえれば幸いです。

精神障害者として就活する時のデメリット

最初からデメリットもなんですが、知識として持っとくといいと思うので。

 

1.精神障害者だというだけで拒否される。


まあ当たり前っちゃ当たり前ですが、企業は障害者枠は身体障害者をメインで取りたがるので、精神障害者は書類で落とされることも多いです。

これは能力的には健常者と同じ身体障害者に比べて、精神障害者は能力のバランスが悪いことが多いのと、まだまだ採用実績が低いからだと思います。

正直、健常者として就活したときはほぼ書類で落とされたことがなく自信を持っていたのですが、精神障害者と書くと半分以上は書類で落とされました。

またつらかったのは書類で落とされることより、面接に行ったのに面接官がハナから採る気がないのがわかる時。

それなら書類で落とされたほうがマシでした。交通費もかかるんだから。

 

2.給料が健常者に比べ少し低い。

お金

これは障害者全般に言えて、企業にもよりますが、そういうところも多いです。

仕事や研修内容は健常者枠と全く同じでしたが、新卒としての給料は2万以上低かったです。地味に辛かったです。

ただこれは障害年金が受け取れる人とかはデメリットにはならないかもです。(この時は知りませんでした。)

 

3. 障害者手帳が必要。

意外と知らない人もいるんですが、障害者枠の就活は手帳が必要です。

申請してから1〜2ヶ月かかります。

この間は申請中として就活はできないこともないですが、僕は書類で全部落ちました。

多分、採用したのに万が一手帳取れなかったってことがないようにです。

障害者手帳ってどんなよ?

障害者手帳(精神)

ほっしーの障害者手帳

手帳取得に興味がある方はこちら ≫ 簡単だよ! 精神障害者福祉手帳を取得する流れまとめ

 

精神障害者として就活する時のメリット

1.入社してから配慮されることが多い。

産業医や人事との面談が定期的にあったり、(企業にもよりますが)部署内で上司が調子を頻繁に聞いてくれたりします。

この時、不安や言いたいことはちゃんと言ったほうがいいです。

僕は心配かけまいと思ったのと、同期に負けたくないと思って相談しなかったのですが、今では失敗だったと思っています。

 

2.精神障害者だからこそ採用してくれることもある。

これはデメリットとは反対なのですが、2018年より精神障害者雇用義務化が施行されます。

まだ施行されてはいないのですが、早くから準備している企業はこれを意識している所も多いです。

僕が就職したところも人事が意識してるように感じました。

雇用義務化は、雇用義務化ではないので注意してください。

詳しくはこちら≫みんな勘違いしてない? 精神障害者の雇用義務化…調べたら、義務化ではないっぽいけど?

 

3. 能力的なことは大目に見てくれる。

これは健常者として就活した時と比べてですが、病気のことを聞かれるのが面接の半分を締めるので、能力を問われることは少ないです。

健常者の就活では何か突出したものが求められますが、精神障害者は「普通」でかまわないという印象です。

では逆に精神障害者ということを隠して健常者として就活するどうでしょうか。

 

障害を隠して、健常者として就活するメリット

1.健常者と同じ目線で見てくれる

精神障害者は見た目には分からいなこともあるので、その場合単純にハンデがありません。

障害者と見ると健常者よりも下と見てくる人は多かったです。

 

2.給料が同じ

これは精神障害者のデメリットで書いたのと同じです。

仕事や研修内容は健常者枠と全く同じでしたが、新卒としての給料は2万以上低かったです。地味に辛かったです。

 

3. 幅広い職種で応募できる

企業によっては障害者はこの職種だけというところもあります。

自分のやりたい仕事につける可能性がハナから全くないというのはやはり寂しいものです。

 

障害を隠して、健常者として就活するデメリット

1.ブラックな会社が拒否しない。

精神障害者と言うと潰れる可能性も高いと企業は判断するところが多いです。

僕は障害者枠で残業時間は20時までが限界と言って、怪訝な顔をされた企業は全部落ちました。

特に甘えたつもりはなく、双極性障害を再発しないため医者からも残業時間の少ないところでと釘を刺されていました。

なので最初から残業時間が多めのところはすぐに辞められると困るので障害者は採用しないのですが、健常者に対しては隠す所も多いかと思います。

 

2.サポートはしてくれない。


障害者枠で入社するとサポートしてくれる企業もありますが、健常者にはもちろん特別なサポートはありません。

なので精神障害者枠で入社したときよりも相談はしづらいかと思います。

個人的には精神障害者であれば隠さずに就活したほうが良いと思います。潰れないのが本人にとっても企業にとっても一番なので。

 

精神障害を抱えたまま留学したことについて

最後に精神障害で留学していたという人は少ないかもしれないので、そのことについて。

僕は1年間東南アジアに留学していました。冬季鬱と一度診断されたのですが、春になると良くなり(おそらく軽躁状態に入り)薬も自己判断でやめてしまい、留学することに決めました。

この時は1年間留学し、後半には現地の企業でインターンもしていたのですが、うつ状態になることはほとんどありませんでした。

 

おそらく軽躁状態が長く続いたのだと思います。ただ一瞬だけうつ状態になったことがあります。

それは東南アジア特有の雨季(台風のような状態が一定期間続きます。)で、その中の一部の期間の2週間だけなりました。

僕が行った東南アジアでは基本的には暑く、晴れの状態です。

 

うつには光を浴びると良い効果があると言われるので、もしかしたらその影響だったのかもしれません。

とは言え、薬を自己判断でやめるのは絶対ダメですし、調子が安定していないのに長期間海外に行くというのはおすすめしません。

断薬に関してはほっしーも強く否定します

私も断薬をして失敗した経験があるので、勝手な断薬は絶対ダメです。

≫レクサプロの断薬を精神科医の忠告を無視して勝手にやってみた結果…

ただこれからも海外勤務といった長期滞在はできない可能性が高いのかなあと思うと寂しいものがあります。

 

今後について:エンジニアのフリーランスを目指す

僕は一ヶ月後に休職期間が切れ、退職が決まっています。

その後は短期間からバイトを始め、余裕を持てるようになればエンジニアのフリーランスと両立して生活できればなあと思っています。

これは前から考えていた部分とほっしーさんの影響の両方があります。

良い会社に出会ったにも関わらず、続けられなかった自分には、やはり会社員という安定したコストパフォーマンスを出すのは難しいと感じたからです。

親にはやんわりと否定されますが…(笑)

ブログも「マイノリティな世界」というのを最近書き始めました。よかったら見てください。

 

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