どうも、元不登校児のほっしーです。
私の不登校歴はこんな感じ。
- 小学校4~6年→引きこもり
- 中学校2年生→フリースクール
- 高校1年生→フリースクール
そんな社会に馴染めないまま大人になった私が、小幡和輝さんの「学校は行かなくてもいい」を読みました。
結論から言えば、不登校=悪いものであるという認識を変えてくれる、人生の選択肢を増やしてくれる本です。
この記事では、その中でも特に知ってほしい&私が共感した箇所を抜粋します。
知っておいて欲しいこと
1.学校に行かないことは卑怯なことではない
保護者の皆さんや学校の先生方は、「学校に行かない」ことを「逃げてる」と感じるんじゃないかと思います。
そこには「卑怯だ」という感情が含まれると思うけれど、僕はそうじゃないと思っています。
誰もが何の疑問もなく行っている学校に、自らの意思で行かないということは、ものすごくエネルギーが必要なことだからです。
追い込まれると逃げられなくなるのは、私がうつ病経験してるからよーくわかりますよ。
卑怯だと思っている人は、本当は元気なのに逃げていると思っちゃうんですよ。
でも、本人はもう逃げる以外に選択肢がない。
そして、逃げている自覚も本人にはありません。
負けて社会からつまはじきにされたと言う感覚しか本人にはないのです。
2.つらいのは自分が不登校だからではない
何がつらいって、それは自分が「不登校」であることではなくて、「学校に居場所がないこと」だ。僕もそうだったからわかる。
それでも親は「学校に行け」と言うし、先生は「学校に来なさい」と言う。
それは一体誰のための言葉なのだろうかと僕は思ってしまう。
これ、めっちゃ共感です。
私も不登校をしていたとき、家に居場所が感じられなかった。
親が怒ってと朝決まって言うので、親の機嫌が治るまでとにかく時間をやり過ごした記憶があります。
親も「やり過ごそうとしている私」に気づいているので、今思い出してもあの空気はつらい。
迷惑をかけている実感もあるけれど、学校には絶対に行きたくないという感情のせめぎあい。
なんとか学校に行かずに済んでも、それ以降もいかに親の機嫌を損ねないようにするかを考えました。
そうしなければ、自分の居場所が確保できないと思っていたから。
当然、親の機嫌を損ねないようにしたところで、居場所は感じられません。
学校に行っていない自分はゴミだという罪悪感を持っているからです。
これ、小学校4年のときだよ? 我ながら、かわいそうな話だよ…。
3.義務教育の「義務」のほんとうの意味
義務教育の義務とは、「子どもは小中学校に通わなければならない義務がある」という意味じゃない。
市町村が区域内に学校を作らなければいけないという義務のことであり、適切な年齢の子どもを持つ保護者は子どもに教育を受けさせる義務があるという意味だ。
親にとっては、「教育を受けさせる義務」イコール「学校に行かせる」ことだけど、それは教育を受ける場所が学校しかないと考えられているからだと思う。
私これ、知りませんでした。小中学校に行かなければならないものだと思ってた。
これは保護者に思考の余裕を持たせる情報だと思うし、子どもにとっても逃げ道を与える情報だと思う。
すごく拡散したい内容だと思いました。
おそらく私と同じように勘違いをしている人が多いので。
人間は精神的に追い込まれて選択肢がないと思うと、心が壊れるか破壊衝動に駆られる(不良になる)もんだと思うんですよ。
義務教育というパワーワードに無意識に縛られるってのは、実は相当怖いことなんじゃないかと私は思ってます。
4.不登校体験者インタビュー:家入一真さんの言葉に共感
僕の場合は親がある程度のところであきらめてくれたことがよかった。
あきらめるといっても、完全に見捨てるっていうことではないから悪いことじゃないし、「あなたはあなたの人生を生きなさい」という態度で、最終的に受け入れてくれたのがすごく良かったなと思っています。
私もこのパターン。
親が「もうこの子はどうやっても行かないな」と思ってくれてから
- 一緒にゲームをしたり
- 一緒にテレビを見て笑い合ったり
- 一緒にでかけたり
そこから1年ほど引きこもり生活を楽しんでいると
なんだか学校に行きたくなってきたな…
と自然と思えるようになったんですよね。
自発的に行きたいという気持ちが湧いてきたのは、家に居場所ができたと思って心が休まったからじゃないかと思っています。
これはうつ病に関しても似ているところがあって、うつ病それ自体もつらいですが居場所がないことがなによりもつらいんです。
学校にも家にも居場所がないってのは、大人が考えるよりも想像を絶するほどの地獄ですよ。
私のうつ病の根源は、親の愛着障害と小学生時代の不登校が強く影響しているとカウンセラーに指摘されています。
毎日学校に行け!と怒鳴っていたら、子どもが居場所を感じられなかったことをずっと引きずって精神疾患になってしまうかもしれないのです。
不登校のキミへ:不登校児の人生が開けるかもしれない本だよ
個人的に期待しているのは学校に行くことで悩んでいる子が、これをきっかけにいろんな本を読んでみようかな?と思ってくれること。
私は大人になり、うつ病になってから人生が八方塞がりになって本をたくさん読み始めました。
学校の勉強とは違う「生きるための知識」が本にはたくさん書いてあります。
本を読むことが苦手なら、マンガでもアニメでも映画でもOK。
とにかく学校のことを思い出すとつらいだろうから、好きなことをして過ごそう。
引きこもっていようが、外に出て遊ぼうがなんでもいい。楽しければ。
楽しいと感じられる心が残っているなら、まだまだ全然大丈夫。人生はやり直せるよ。
#不登校は不幸じゃない の動画バトンリレーにも参加したよ!
小幡さん @nagomiobata からバトン受け取りました。
・小4-6まで不登校
・中高も馴染めずフリースクール
・サラリーマンでうつ病と、絵に描いたような社会に馴染めないタイプの大人だけど、力強く生きてるぞー!
👇お次のバトン👇@roomliveman @arhonoka @himeno_kei pic.twitter.com/M5xcVnQsGb
— ほっしー@メンタルハッカー (@HossyMentalHack) 2018年7月25日
保護者へ:ちょっと厳しいこと言います
この本を最初に手にとるのは、おそらく不登校の保護者でしょう。
「学校に行かない」という選択肢があることも知ってください。
社会に馴染めない=人生終わりではありません。
著者である小幡さんのように、そして不登校のまま大人になりサラリーマンでうつ病になってしまった私のように、一般的な働き方ではないかもしれないけど、幸せに生きている人はたくさんいます。
お子さんが学校に居場所を感じられなかった場合、次に居場所を求めるのは自宅です。
自宅の居場所を奪うのか、与えるのかはあなた次第だということをお忘れなく。
あなたが激昂して、お子さんにひどい罵声を浴びせているとしましょう。
その言葉、子どもは一生忘れませんからね。あなたが忘れても、一生。
私はいまでは、両親に感謝する気持ちで、恨んでいる気持ちなんてありません。それでも、忘れることはできない。
本当に辛かったので、断片的な記憶しか残っていませんが、ハッキリ記憶に残っていることもあります。
- 罵声を浴びせられたこと
- 腕を引っ張られたこと
- 親のなんとも言えない表情
子どもはあなたの行動をよく見ていますよ。
よく考えてくださいね。
「学校に行かない」という普通から外れる選択をする子どもを無理やり戻そうとして心を壊すのか。
「学校に行かない」という選択を尊重して見守るのか。
[…] 「学校は行かなくてもいい」を元不登校の私が読んで思ったこと […]