うつの原因はこれだ!と思えるものがある人とない人がいるとは思います。
ただ、原因がハッキリしている人もそれが本当に原因なのか考えてみたことはありますか?
私も原因はハッキリしているのですが、それはうつ発動のきっかけに過ぎず、原因は他にある…もしくは原因なんてないのか?と思うようになってきました。
結論から言えば、うつの原因は発病のきっかけに過ぎず、やっぱり脳の病気なんだってこと。
うつが心の病気なら、原因がなくなればうつは解消されるはずでしょ?
私で言うと、うつの原因である仕事から離れても、罪悪感はずっとついてきてたし、病気を受け入れるまでは自分を責める毎日でしたよ。
仕事がきっかけでうつ病になった
私は完全に仕事が原因です。
人間関係が…というよりはどちらかというと仕事内容そのものとのミスマッチですね。
部署を変わりたいと何度も懇願したのですが、5年-10年待ってくれと言われました。
と、悩んでいるうちに眠れなくなり、喉を通らなくなり、あげくの果てに上司が分身して見えるようになりましたw
詳しいエピソードは以下にまとめてあるので興味のある方はのぞいてみてください。
≫実家に強制送還! 双極性障害になって休職… そのまま仕事ができなくなったエピソード
きっかけなんて「ない」「わからない」という人もたくさんいる
私は精神疾患体験談を募集しているので、多くの方とお話しさせてもらってます。
みんながみんな、うつ病を発症した原因がはっきりしてるわけじゃないんですよね。
こういうタイプの方もいるんです。というか、意外と多いです。
きっかけがわからないので、対処法もわからないという地獄を味わっています…。
原因から離れても、うつは治らない
「仕事」が原因であるなら、仕事を変えたり、休職したり、辞めてしまったりすればうつは治るんじゃないのか? とも思えるのですが、実際はそう簡単な問題ではありません。
うつを発症したことがある方なら分かるかと思いますが、全くもって関係ないですよね。
むしろ、「社会から逃げてしまった自分」を責めてしまい、病気を受け入れるまで時間がかかり、症状が悪化する期間をたどるはず。
同じうつ病でも、性格は様々ですが、社会から逃げてしまった自分を許せるようになるには結構時間がかかるものです。
こう考えられるようになると、本当の意味でうつの治療が始まる…とは思いますが、この時点でうつの原因である「仕事」は頭から切り離されているはず。
なのに、簡単にうつは治ってくれたりはしません。
うつになるとストレスに弱くなる
ストレスが、ストレスに敏感な体質を生む ストレスを受けることが、ストレスに対する過敏な傾向を生み出す現象を、「ストレス感作」という。
食あたりをした人が、次から、その食べ物を受け付けなくなってしまうのと同じように、ストレスに対して、「アレルギー」になってしまうのだ。
(中略)
一旦、「ストレス感作」が起こると、それまでは、あまり苦痛なく耐えられたことも、耐え難く感じるようになり、苦痛で堪らなくなる。
急激にその人の気力を奪っていく。最初は、非常にショッキングな出来事がきっかけでうつになった人も、次第に些細なことがきっかけで、うつを繰り返すようになることも珍しくないが、これも、「ストレス感作」によると考えられる。
引用:うつと気分障害
ストレス感作の点から言えば、仕事が発症の「きっかけ」となってストレスに対して過剰反応する状態が作られてしまったともいえますよね。
つらい出来事を乗り越えて心が強くなることもありますが、うつになってしまうと、本来乗り越えられる程度のストレスでさえも簡単に心が折れやすくなってしまう。
骨折のようにクセになっちゃうんですよね。
日々の療養生活の中で、何かをなし自信をつける行動も大事ですが、ストレス負荷を与えすぎて折れてしまうとまた一段とストレスに弱くなってしまうという…。
めちゃくちゃ綱渡り状態の中で療養を続けるのです。
長引けば長引くほど、社会復帰は遠くなっていくような気がしてなりません。
うつに関しては、小さなステップを刻みながら復活を目指さないと、すぐにうつに転がり落ちます。
私は8つのステップを刻むことで寛解に持っていきました。
やはり、仕事は発症のきっかけに過ぎなかったのでは?
うつになった原因は仕事にあったと思っていましたが、やっぱりきっかけに過ぎなかったのでは…。
まだ正確にうつ病の原因は解明されていませんが、単純に脳に異常が起きた。ということなんだと思います。
仕事という「原因」と思われるものから開放されても、うつからは開放されないというのはやっぱりおかしいじゃないですか。
私はいま、ネットを使って仕事をしていますが、以前の会社員という形態に縛られるのはおそらく無理だと思います。
当時でもストレスでしたが、満員電車や無駄な会議にまた縛られるのは以前よりも耐えられない。
うつの症状が軽減して、会社員として働ける状態になったとしても、そういったしがらみに耐えられるストレス耐性はこれからつくこともないような気がします。
もともとストレス耐性はないほうでしたが、うつによってさらに耐性がなくなっちゃったような。
まさにストレス感作ですね(笑)
また、原因は1つではなく、様々な要因が絡まりあってうつが発症したという考え方もできます。
そういった意味でも、仕事はただの発症のきっかけに過ぎなかったといえるでしょう。
きっかけは「ない」と思って、今できることをやろう
うつになったきっかけはなんだ? と考えてみて、いくつか要素を上げられる人もいるでしょう。
でもそれは、氷山の一角に過ぎない可能性のほうが高い。
うつが発症するのは3つの原因があると言われています。
これらが重なり合って発症するものだと言われているので、きっかけを探すのは困難です。
仮に分ったとしても、対応は不可能なわけです。
だったら、今やれることにしっかり集中しましょう。
何度も言っているように、すこーしずつすこーしずつステップを踏んでいくことが大事。
時間はかかりますが、慎重に進んだほうがいいことは、うつ病を再発したことがある私から警告しておきます。
再発しちゃうと、元に戻すの大変ですよ…。
人生長いんですから、ゆっくり進んでいきましょう。