「知的障害の弟さんの存在が、親との愛着障害に、そしてうつ病につながっている可能性は高いでしょうね。」
この言葉は、私がうつ病の治療でお世話になっているカウンセラーに言われた言葉です。
カウンセラーとの関係は非常に良好なので、これを言われて傷つくなんてことはありません。
むしろ、めちゃくちゃ納得感のある話です。
弟も弟で生きづらく大変な思いをしたので、優しい青年に育ちました。
昔から嫌いだとか、疎いだとか思ったことはないです。もちろん苦労はあったけど。
ただし、無意識に弟に敵対心を燃やしていたのかもしません。
障害児のきょうだいたちは、我慢させられている
特に最近は、不満を表に出さない子どもが、
思春期・青年期を過ぎ、結婚する年齢になってきたところで、破綻するということが結構あります。
それまではずっと頑張ってきたのですが、突然に破綻してしまうのです。
だから、表に出さないという子どもも、気持ちの上で負荷を感じていることをキャッチしてあげる必要があります。
その子たちはものすごく我慢強い、良い子だったのでしょうね。
だけど、良い子でずっと頑張ってきて、どこかでプッツンするということがあるのです。
「我慢させられる」と書くとちょっと悪意ありますが、まぁ仕方ないっちゃ仕方ないですよね。
両親も障害児を育てる経験がないですし、癇癪持ちだったりすると社会に迷惑をかけることもあります。
私の弟も、一緒に買い物に行くと自分が行きたいルートじゃないと「ギャーギャー」泣いて騒ぐんです。
時間が経てば治る普通の子と違い、そこら中の物を投げたり、永遠に泣き止まなかったり…。
とにかく手がかかるんですよ。今では落ち着いてますけどね。
そりゃあもう、手のかからない子のほうは

って言われて育つわけです。そしてどんどんわがままが言えなくなる。
抑圧されていってしまうのです。
「自分を押し殺して、他人を優先しなければならない」ことを、弟だけでなく周囲の人間にも適応していきます。
大人だったら「障害を持っている弟だから仕方ない」と割り切れます。
が!子どもだった私は、他人に対してそうでなければならないと思い込んでいたのです。
ずっとずっとずっと我慢していきてきました。
就職して、うつ病という形で反抗が起きたのかも?
- 半年続く微熱
- 異常な肩こり
- 動悸や息切れ
こんな状態で初めての環境に飛び込み、ボロボロになりながら頑張ってました。
しかし、半年程度で心がぽきっとれてしまい、上司に対して
「もう、死んでしまいたいです。」
と言ったほど。そしてうつ病の診断がくだります。


それまではずっと頑張ってきたのですが、突然に破綻してしまうのです。
本人や周囲の人は「突然の破綻」だと思ってしまうのが厄介なところです。
心のダムに水が溜まりすぎて、溢れ出てしまっただけの話なのに。
突然の破綻は、急にワガママ言いだした=甘えてんじゃね?という考えにつながってくるので困ったものです。
障害児の兄として、綺麗事は受け入れられない
24時間テレビ?ですか?
あそこで語られるような綺麗事には、ほとほと嫌気がさしますね。
まぁ、共感することもありますが、ほとんど綺麗事だなぁと感じてしまう。
ブロガーのヒトデさんも、ダウン症の弟がいるそうで、その心中を書いています。
記事のなかに、こんな見出しがあります。
「障害を持ったきょうだいは重荷じゃない!」なんて事を言うつもりは1mmも無い
これは私もめちゃくちゃ同感です。
弟のことは好きですが、苦労させられたなぁと感じることも事実です。
結果論なのでわからないことですが、もし、弟が健常者だったら、私はうつ病になっていなかったかもしれません。
きょうだいに障害児がいる場合は、割りを食らうことを認識するだけでも楽になるよ
当事者はこれだけでも、気が楽になるはずです。
私はカウンセリングで自分が割りを食っていることを知りました。
そしてブロガーのヒトデさんが「きょうだい児」の記事を書いていて、改めて書かなければいけないと思いました。
きょうだい児とは、障害や病気をもった子の兄弟姉妹のことをいいます
自分は頑張っている認識なんかないと思っていても、障害を持っていない側が割りを食うのは当たり前なんですよ。
これは私がうつ病となって、健常者の彼女と付き合うことによって、どちらの立場も理解できたからです。
彼女と結婚について話し合いましたが、やはり負担をかけるなぁと認識しましたよ。
家族に障害や病気を持っている人がいる場合は、必ず誰かが割りを食らう。
これはまぎれもない真実です。
悩んでもがいている方に、届くと嬉しいな。
無理しすぎて壊れないようにしてくださいね。