どうも、ほっしーです。
今回は、リワークについての体験談を投稿いただきました!
- リワークについての基礎知識
- リワークを実際に体験してみた感想
それではどうぞ。
- 名前:ruchi
- 年齢:20代後半~30代前半
- 職種:コンサルタント
- 経緯:先輩上司のパワハラや残業過多で抑うつ状態(中度)発症し、休職。
リワークケアとは
精神科のある病院で行われているもので、うつ病等の精神疾患により、仕事を長期休職したり退職したりした人のためのプログラムです。
「リハビリ(職場復帰の準備)」または「再就職」のための支援を目的としています。
- 復職ケア
- リワークプログラム
- リワーク支援
ここでは「うつ病」「双極性障害」「発達障害」等、いわゆる「心の病」と呼ばれるもの全般を精神疾患、それらと無縁の方を敢えて「健常者」と呼ぶ事にします。
リワークケアを受ける際は「自立支援医療制度」を活用することを強く推奨します。これが無いと、相当な経済的負担が生じるはずです。
リワークを受けることになった経緯
切っ掛けは、会社の産業医から勧められた事でした。
休職から丁度1か月半ほど経ち、薬の副作用もなくなり、趣味が楽しめる程度まで回復していました。
むしろ「力を持て余していた」感が有りましたね。
そんな、相反する思いも拮抗していました。
さらに会社はちょうど繁忙期。
ただでさえギスギスしている時期で、病み上がりの僕を迎え入れる空気ではない事も聞いていました。
そこで産業医より
とアドバイスを受けました。
その後、主治医とも相談し、リワークに参加するに至りました。
当時は
- 自分はそこまで重症なのか?
- 健常者と何が違うのか?
自分には必要ないな、と判断したら会社に戻れば良い
くらいの気持ちで受ける事にしました。
リワークの内容
いくつかのプログラムを「実際のオフォスを模した空間」にてこなす事になります。
回復度合いに応じて午前のみ、午後も参加…と、参加時間を長くしていきます。
まず、リハビリ色の濃い基礎プログラムとして、大きく4つ有りました。
- グループ系:ディスカッションや心理教育を題材とした対人プログラム
- 体育系:ストレッチやヨガ等で体を動かすプログラム
- 創作系:簡単な工作や手を動かす没頭系のプログラム
- 個人系:計算や暗記、文書作成など頭を使うプログラム
- 面談:臨床心理士と症状・リワークに向けた面談およびカウンセリング
- 自己分析:病気(休職)に至るまでの経緯を振り返り、原因や対策を考える。
この内「自己分析」は、個人系のプログラクではありますが、リワークで最もメインとなるプログラムの一つです。
これは、病気に至るまでの経緯と今後の対策を「文章に起こす」作業ですが、結構辛いです。
心身に負荷が掛かる作業なので、臨床心理士と相談しながら、体調に合わせて少しずつ進めていきます。
僕の場合、「自己分析」を行う前よりブログで幾度か文章化していましたが、核心に近づくにつれ、気分は悪くなりました。
なんて、グサリとくる事を言われました。
結果、僕はずーっと「仕事が辛くてうつ病を発症した」と思いこんでいましたが、自己分析を行った結果、
- 仕事上の人間関係(パワハラ)とコミュニケーション不足
- 自分で自分の気持ちに気が付かなかった
リワークを受けるメリット
「リハビリとカウンセリングを兼ねている」事が最も分かり易く、大きなメリットかと思います。
カウンセリング単体は非常にお金が掛かると聞きますし、1回や2回で効果が有るとは思えません。
- リハビリと言っても何をして良いか分からない
- 病気による休職・失職の期間が長ければ長い
ほど、コミュニケーション力や体力の低下は著しいです。
それを自分で穴埋めするのは、なかなか難しい。
自立支援医療制度を活用すれば、毎日通っても3万円~5000円程度で済む。
人によっては再就職の支援もしてくれるみたいです。
臨床心理士は薬などへの知識もあるので
- 不眠で困っている
- 副作用で覚醒してしまう
- 気持ちの切り替えが上手くいかない
また、リワークに通う方は
- うつ病
- 発達障害
- 双極性障害
同じように人間関係や残業で辛い経験をした人達ですので、普段は話しにくい悩みや愚痴を言い合い、対策を話し合ったりする事ができます。
ただし、僕が所属していた施設ではルール上、「所属中」のSNSや連絡先の交換が禁止されていました。
過去にメンバー同士でトラブルが有ったためとの事で、「卒業後」であれば構わない…というルールです。
…こっそり連絡取って注意受けたこともありましたが…(笑)。
実際、僕の場合はこのメンバーに凄く助けられた経験があり、いまだに付き合いがあるメンバーも居ます。
- さらに、休職者は会社から
- 毎日休んでいて、怠けているだけでしょ
- 休んでいるのに給料だけ貰って…
病院のリワークに通っています
と言えば、もっともらしい言い訳が手軽に作れるメリットもあります(笑)
リワークを受ける際の留意点
地理的(アクセス)的な問題、経済的な問題もありますが、最も留意が必要な点の一つとして、「入所者に影響を受けやすい」点があげられます。
精神疾患も様々。
僕の場合は偶々良い人に恵まれ、今でも連絡を取っているくらいですが、
- 自己中心的な人
- 情緒不安定な人
- 協調性が欠如する人
これも病気の症状ですし、全部をひっくるめて「訓練の場」と言えますが、「施設として本来意図していないストレス」が掛かる可能性があります。
いわゆるドクターショッピングのような、巡り合わせの問題です。
また、施設によって、リワークの「真面目度」が異なるようです。
僕の通っていた施設は比較的ラフでしたが、ガッチガチの学校・教習所のような施設もあるようです。
ある程度体力が回復していないと継続参加が難しいという点もあります。
可能であれば、その施設の評判などを調べておく事が望ましいです。
会社に保健師・産業医が居る場合は、アドバイスを求めるのが最も確実でしょう。
これからリワークを受けたい人にアドバイス
精神疾患に至る経緯は人それぞれあれ、環境はそう簡単に変えられず、「自分が変わる」というのが最も大切な事かと思います。
「ひたすら休む」事を優先した方が良い時期もありますが、徐々に色んな選択肢が見えてくると思います。
「リワーク」は、心を健全な状態にし、社会に戻るための準備施設として活用できるかと思います。
今の時代、ノマドやリモートワークといった様々な働き方が有りますし、派遣社員やアルバイトも含めて転職を繰り返して生きていく可能だと思います。
僕も「復職する」「働く」ことが必ずしもゴールとは思いません。
その中には「辞める」という答えもあると思います。
一方で「復職」は精神疾患の治療において、最も分かり易く、基本となるゴールの一つかと思います。
- 病気になった原因は
- 本当に仕事なのか?
- 仕事が嫌いになったからか?
- 本当にもう働けないのか?
それを差し置いて「辞める」と決断してしまうのは尚早かと思います。
僕は復職して丁度半年程度経ちますが、休職とリワークを経て「仕事自体は結構好きだ」と思い直せる程度に回復しました。
今病気で苦しんでいて、どうしたら良いか分からない、と思った時に選択肢の一つとて思い出して頂ければと思います。
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