どうも、ほっしーです。
「うつ病は3~6カ月ぐらいで治る」
という話を聞いたことがありませんか?
私も最初に診断されてうつ病のことをネットで調べた時に短期間で治ると書いていたので、さっさと復帰するつもりでした。
気づけばもう3年以上?4年ぐらい? 経過してます…w
と、悩んだ時期もありましたが、専門書を読み漁ってみると、短期間で治る人はむしろ少ないようですよ。
短期間で治るはずなのに治らない自分はダメダメだ…と責めてしまっているあなたにこそ、読んでもらいたい内容です。
完治しない? うつ病は寛解する病気と言われています
精神疾患では、「完治」よりも「寛解」という文字をよく使います。
専門家が書いているうつの本を読んでみても、完治という言葉はあまり出てこず、寛解と言うものが多いですね。
どういった意味の違いがあるのか、辞書を引いてみましょう。
病気やけがなどが完全に治ること。
病気の症状が、一時的あるいは継続的に軽減した状態。または見かけ上消滅した状態。癌 (がん) や白血病など、再発の危険性のある難治の病気治療で使われる語。
うつ病を代表する精神疾患は、再発する恐れがある病気なんです。
なので、「完治」というよりも「寛解」のほうが言葉として適切なんですよね。
私もブログでは寛解という言葉を使うようにしています。
うつになるとすべてがネガティブに見えてしまうので
と思ってしまいがちですが、そんなことはありません。
いずれ、きっと寛解します。
寛解率はどれくらいなのか?
うつ病は、仕事のストレスにより悪化し、職場における障害の主な原因である。有効な治療を行っても、最初の治療で寛解する患者は全体の3分の1に過ぎず、約半数は治療に反応しない。
また、精神科医が書いた本ではこんな記述がありました。
かなり厳しいもので、最初に投与された抗うつ薬で寛解(治療したわけではないが、症状が消えて回復すること)に至ったのは、二〇~三五%に止まり、効果がなければ、三カ月ごとに抗うつ薬を切り替え、四種類の抗うつ薬を試して、一年後に寛解に至ったケースが、ようやく三分の二であった。
十分な量の抗うつ薬を、十分な期間(六~八週間)投与したにもかかわらず効果が得られないときには、他の薬剤にスイッチすることが必要になる。
他の薬剤を追加するよりも、種類を変更することの方が、患者の負担を減らし、メリットが多い。ただ、大うつ病だけをとってみても、単剤投与だけでは、十分効果が得られない症例がかなりある。
引用:うつと気分障害
そもそも、有効な薬はこれだ!というものを見つけるまでに時間がかかるんですよね(笑)
私も3回ほど投与内容が変わりました。最初に投与された薬が合わな過ぎて救急車で運ばれたぐらいなので…。
そう考えると、1年以内に治る人はよほど投薬と精神科医の相性が良かったとしか思えませんな…。
なかなか治らない…難治性のうつ病もある
最初のうち、うつ状態になっても、二、三カ月で自然に治るということを繰り返しているうちに、段々と症状の回復が鈍くなり、症状の程度もきつくなっていき、さらに、途中から軽躁も混じるようになり、最後には、難治性に陥っていくという経過も珍しくない。
また、よくなったと思っているときには、実際には軽躁になっていて、うつと軽躁を繰り返しているという場合もある。それをそのまま放置していると、躁とうつが混じり合った混合状態が出現したり、軽躁とうつの周期が目まぐるしいラピッドサイクラーになっていき、治りも悪くなる。
引用:うつと気分障害
「軽躁」というのは、双極性障害2型に見られる症状です。
なかなかうつ病が治らない人は、実は隠れ双極性障害であること、結構あるんですよね。
以前、本に書いてあったセルフチェックが役に立つな〜と思って記事にまとめました。
うつ病でなかなか治らない…という方は参考にしてみてください。
≫うつ病の人こそやってみよう! 双極性障害をチェックする方法2つ
みんな治療期間はどれぐらいかかってんのかな?
一般向けの本の中には、うつ病は三カ月から六カ月で治ると書いてあるものがありますが、けっしてそうではありません。
こうした本を読んだ患者さんが、自分の症状がそれ以上続いたために、「ひどく重い病気にかかってしまった」と絶望的になったり、「医者の治療が間違っているのではないか」と不信感を抱いて、医者を転々としたりするようになることもあります。
(中略)
患者さんが、このように、医師の治療に対してマイナスの反応を示すのは、抑うつ症状がそれだけ苦しい体験であるからだけでなく、抗うつ薬の副作用のために、その苦痛がより強くなっているというケースもあります。
ですから、医師は、副作用による患者さんの負担を少しでも減らそうとしますし、患者さんの側も、病気に対する正しい知識をもって、辛抱強く治療をしていくことが必要になってきます。
うつ病は、時間がかかることはあるにしても必ず治る病気なのです。
引用:「うつ」を治す
まさに。うつ病は短期間で治るという迷信にも似た話が広まっています。
と、あなたも自分を責めてしまっていませんか?
引用した本には、3~6カ月で治るという本もあるけど、決してそうじゃないよと書いてましたね。
うつ病ドリルというアンケートサイトに、うつ病体験者の生の声のデータがありました。
たしかに短期間で治っている人も多いですが、長期化している人のほうが多いですよね。
- 双極性障害なのにうつ病と誤診を受けている
- 再発を繰り返してしまっている
- ドクターショッピングをしている
ちなみに再発の兆候に関しては、私の経験からまとめた記事があるので参考にしてみてください。
アンケートサイトの情報を疑うわけではありませんが…。
どーしても納得できないんですよね。ほんとに6ヶ月以内に治る人、こんなに多いのか?って。
そこで、自分でアンケートフォームを作って調査を開始しました。
≫うつ病が治るまでみんなどれぐらいの期間かかってるんだろ? と疑問に思ったので、アンケート作りました
↑の記事を拡散していただけると助かります。 素人が集めてみたデータのほうが、ある意味リアルだと思いません?
うつ病になって○年…と、私は考えないようにしてます。
治療期間のデータを見てもらえればわかるように、うつ病だって千差万別なんです。
と思っていると、焦って治療が長引いてしまうことになりますよ
私もすでに3年以上?4年以上? ぐらい経っているので不安っちゃ不安です。
なぜ曖昧な言い方をしているのかというと、数えてないから!(笑)
あえてそうしているんですよ。
安心したと言われると嬉しいです。書いた甲斐がある!
私は3年目?か4年目?ですが、上がったり下がったりーな感じですね…まあ、双極の疑いもあると言われているのですが…。
焦っても意味はないと思いますが、焦りますよね(笑) https://t.co/2Lrju9ltug
— ほっしー (@hossy_fe_ap) 2017年3月19日
うつになって○年だったなーとかはあまり考えないようにしている。というかさっきも思い出そうとして思い出せなかった。
年数を数えたところで、いいことなんて全くない…焦るだけだもんなぁ〜
— ほっしー (@hossy_fe_ap) 2017年3月19日
- 人によって違うのは当たり前
- そもそもうつ病と確定しているわけではない
- 気持ちが焦るだけ
先ほども言ったように、焦ると治療は長引き、自尊心が失われていきます。
自尊心は治療の加速装置みたいなもんだと思っていて、回復スピードが違うと思うんですよねぇ。
うちのブログで、診断ツールをまとめた記事がよく読まれています。
≫うつ病で自信が持てないあなたへ! 自尊心を取り戻す方法を4つ紹介する
これがよく読まれるということは…「自尊心を取り戻すこと」が大切かどうか自覚があろうとなかろうと、心のどこかで「求めている」ことは間違いなさそうですよね。
「うつヌケ」という、うつ病の体験談をコミカルに描いた漫画でも似たような名言が飛び出しています。
「いかに健康的なナルシシズムを取り戻すか」という言葉が1番印象に残りましたね。あれは名言だ!
マンガだからよく分かる! うつ病の体験談がまとめられた傑作マンガ「うつヌケ」 | 双極性男子のあたまのなか https://t.co/eegNOqMVbS
— ほっしー (@hossy_fe_ap) 2017年3月19日
健康的なナルシシズムってのは自尊心ですよね。
自尊心だけでは回復しないけど、自尊心がないと回復のスピードが遅くなることは間違いないよなぁ…と個人的には実感してます。
まあ、自尊心を取り戻すって、うつ患者にとってはかなり過酷。取り戻したと思った自尊心は偽物だったりね。
— ほっしー (@hossy_fe_ap) 2017年3月19日
寛解の基準はどこに持って来れば良いのか
うつ病が寛解したかどうかの基準ってどこにあるんだろ。医者の話を聞いていると「社会復帰」が基準のような気もするけど…そりゃちょっときついよなぁ。
— ほっしー (@hossy_fe_ap) 2017年3月20日
2人に1人が5年以内に再休職している実態を考えると、「日常生活で寛解」と「社会復帰」には越えられない壁みたいなものがあるように感じる。https://t.co/O71Q55QKJ0
— ほっしー (@hossy_fe_ap) 2017年3月20日
私の体感としても、日常生活においても寛解することって難しいんですよ。
と戸惑っている間にうつが再発したり、うつ症状が強くなったりするんですから(笑)
社会復帰を目標にするなら、いきなり難しい仕事! というわけではなく、まずは、「精神疾患に理解のある会社」に務めるほうがいいのかなと私は感じています。
≫どうする?うつからの再就職! 障害者雇用に特化したエージェントに頼ってみよう
どこに寛解を持ってくるのか? と考えると、本当に難しい問題ですよね。
個人的には、「寛解についても意識しない」ほうがいいのではないかと考えてます。
線引を決めると強迫的になってしまいませんか?
と、自分を追い込んでしまう。
「気づいたら寛解していた」を目指せるとベストですよね。
うつを気にしないという感覚、うつ病治療には大事なポイントです。
寛解した後も予防は絶対に必要
私のように
なんて思って、医師の処方を無視して勝手に断薬しないように! 悪化しますよ!!
担当医も言っていましたが、少しずつ減薬する予定だったんだとか。
私を含めうつ病人は、薬を飲みたくないと思う人もいるので、勝手に断薬してしまう人がいるそうです。
一度再発すると、再発しやすくなるというデータもあります。
寛解した後も、「治った」と安心しすぎずに、再発の予防のための治療を継続することが重要である。
再発の間隔は、人によってさまざまで、一年のうちに、何度も悪化する人もいれば、毎年同じ時期に悪化しやすい人もいる。また、四、五年に一度、悪化するケースもある。
インターバルが長いケースでは、「もう治った」と錯覚しがちである。安心した頃が危ないということが多い。
引用:うつと気分障害
と言った決まりはないということがわかったのではないでしょうか。
数字に縛られすぎると自分を追い込むだけです。
まとめ
- うつ病は完治ではなく寛解を目指す
- うつは6ヶ月で治る! に惑わされないようにしよう
- 治療期間は人それぞれ
- 寛解が「ここだ!」と決めるのは難しい
- 症状が治まっても、医師の指示には従おう
うつ病について詳しく調べていくと、人それぞれ症状が違っていて、効く薬も治療法も違ってきます。
なので、寛解率がどれぐらいとか、治療期間がどれぐらいとかの「平均値」に影響される必要はまったくありませんよ。
まだまだわかってないことが多いのが精神疾患の世界なので、
担当医と二人三脚で、最後まで根気よくやっていきましょうね。
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